赤ちゃんが生まれてから、肩こりよりも「背中」のつらさが気になる——そんな産後ママは少なくありません。「肩甲骨のあいだが板みたいに硬い」「授乳が終わって立ち上がると背中がバキバキ鳴る」「夜中の授乳のあと、背中が痛くて寝つけない」。
この背中の痛みには、授乳の「姿勢」と「時間の長さ」が大きく関係しています。生後まもない時期は1日に8回前後、1回15〜20分の授乳がつづきます。つまり1日あわせて2〜3時間、同じ形で固まっているということ。今回は大阪市東成区・新深江のひなた整骨院が、授乳中に背中が痛くなる理由と、今日から見直せるセルフケア5つをやさしく解説します。
なぜ「肩」ではなく「背中」がつらくなるの?
授乳のとき、体は自然とこんな形になります。赤ちゃんの顔を見るために首が下を向き、抱えるために両腕が前に出て、背中が丸まる。この形で、腕を空中の同じ位置に止め続けます。
このとき丸まった背中と、前に出した腕を支えているのが「肩甲骨のまわりの筋肉」です。肩の筋肉のように動いて疲れるのではなく、じっと引っぱられたまま止まっているので、こわばりが背中の中央にたまっていきます。だから「肩をもんでもラクにならない」「背中の真ん中が届かなくてつらい」という感じ方になるのです。
さらに背中が丸まると胸がひらかず、呼吸が浅くなります。呼吸が浅いと背中の筋肉に血がめぐりにくくなり、こわばりが抜けにくくなります。「同じ姿勢が長い」+「呼吸が浅い」+「休む時間がない」——この3つが重なることが、産後の背中がなかなかラクにならない理由です。
背中の痛みは授乳の回数ではなく、授乳中の「姿勢のくせ」から起きていることが多いです。姿勢のくせは、クッション1枚・タオル1本で変えられます。断乳まで我慢する必要はありません。
あなたの授乳姿勢、こうなっていませんか?
- 赤ちゃんの顔を見ようと、首がぐっと下を向いている
- 赤ちゃんの高さが足りず、腕の力で持ち上げている——授乳のあと腕がだるい方はこれ
- 背もたれに寄りかからず、前かがみで背中を丸めている
- 床にあぐら・横座りで、骨盤が後ろに倒れている
- いつも同じ側の抱き方・同じ腕の支え方になっている
- 授乳のあいだ、ずっとスマホを見ている——首が下向きのまま固定されます
3つ以上あてはまったら、背中の筋肉が「がんばりすぎ」の状態です。次の5つを、できるものからひとつずつ試してみてください。
授乳姿勢を見直すセルフケア5選
いちばん効くのがこれです。赤ちゃんの体をクッション・座布団・丸めたバスタオルで持ち上げて、胸の高さまで持ってくる。腕は「支える」のではなく「添えるだけ」になり、背中の引っぱられ感がすっと減ります。授乳クッションがなければ、家にあるクッション2枚でも十分です。
背もたれと腰のあいだにできるすき間に、丸めたバスタオルを1本はさむだけ。骨盤が立つと背中が自然に伸びて、丸まりにくくなります。床で授乳するときは、お尻の下にクッションを入れて座ると骨盤が後ろに倒れにくくなります。
丸まっていた時間のあとに、反対の動きを入れます。壁の角やドア枠に手のひらを当て、体を前に向けて胸の前を20〜30秒のばす。左右1回ずつでOK。授乳のたびにやれば、1日に何度もリセットが入ります。「授乳が終わったら伸ばす」とセットで覚えてしまうのがコツです。
肩甲骨の間は自分では押せません。かわりに両肩をぐっと耳に近づけて5秒キープ→ふっと力を抜いてストンと落とす。これを3回。力を抜いた瞬間に、こわばった筋肉がゆるみます。次にひじを軽く曲げて、肩甲骨を背中の中央によせる動きを5回。座ったまま、赤ちゃんを抱いていないときにできます。
抱き方がいつも同じだと、片側だけにこわばりがたまります。飲ませる側にあわせて、抱き方(横抱き・脇抱きなど)も変えてみる。そして授乳中のスマホは、首が下向きのまま固定される時間をさらに延ばします。スマホのかわりに、赤ちゃんを見る/目を閉じて深く呼吸するだけでも、背中の負担はかなり変わります。
眠い夜中は、クッションを使わず前かがみで済ませてしまいがち。ですが姿勢がいちばん崩れるのはこの時間帯です。夜の授乳場所にクッションとタオルを置きっぱなしにしておくと、眠くても自然に整った姿勢がとれます。
こんな背中の痛みは、早めに相談してください
- じっとしていても痛む・夜間に痛みで目が覚める
- 発熱がある/胸のしこり・赤み・熱感がある(乳腺炎などのことがあります)
- 背中から脇腹・おなかに回る痛み(内臓の不調のことがあります)
- 息を吸うと鋭く痛む・息苦しさがある
- 手や指のしびれ、力が入らない感じがある
上のようなサインがなく、「動かすと痛い・同じ姿勢で固まる・押すとこわばっている」タイプの背中の痛みは、筋肉と姿勢からくるものが多く、ケアで変わりやすい痛みです。ただし2週間以上つづく・だんだん強くなる場合は、自己流のストレッチだけで様子を見ずに一度ご相談ください。
赤ちゃんと一緒にご来院いただけます
「連れて行ける場所がないから」とご自分のケアを後回しにする産後ママは本当に多いです。当院は赤ちゃん連れでのご来院OK・ベビーカーもそのまま入っていただけます。(専用のキッズスペースや授乳室はご用意できていませんが、その分スタッフが声をかけながら、赤ちゃんの様子にあわせて施術を進めます。)
産後の背中の痛みは、背中だけを見てもなかなか変わりません。丸まった背中・前に出た肩・後ろに倒れた骨盤はつながっているので、当院ではボキボキしないやさしい全身の調整で、背中がラクな姿勢をとりやすい体に整えていきます。骨盤のゆるみが気になる方には産後骨盤矯正(約20分・7,920円)もご用意しています。
新深江駅から徒歩3分、院前に駐車場あり。「何を相談したらいいか分からない」という状態でも大丈夫です。LINEで「授乳のあと背中が痛い」と送っていただくだけでもかまいません。
ママの背中がラクになると、抱っこもラクになります
背中のこわばりは、そのままにしておくと肩・首・腰へと広がっていきます。逆に言えば、授乳姿勢を整えることは、この先つづく抱っこ・おんぶ・お世話の負担をまとめて軽くすることでもあります。
クッション1枚、タオル1本、30秒のストレッチ。全部やらなくてもかまいません。今日は「高さを足す」だけでも、明日の背中は少し変わります。